1匹1匹が「進化」という歴史の賜
NPOピッキオの大きな使命は、浅間山麓というこの地域が独自の生態系を健全に維持しているかどうかを監視し、必要ならばそのサポートをすることです。

健全な地域生態系のために
 そのために、まずは地域生態系を構成している動物相、植物相を把握し、それによって、この地域の自然の特徴を把握することが第一です。
 次に、それを長期的にモニタリングし続けることで、この地域本来の生物多様性が健全に保たれているかどうかを診断することが大切と考えています。

身近な生き物の生活史も
 さらに、いくつかの動植物を取り上げ、その基本的な生活史から調べ直すことで、身近な生き物たちの「みどころ」や「共感しやすい生きざま」を発見しようと努めています。
 その際、平均値だけを重視するような、科学の誤った利用ではなく、生き物たち1匹1匹がさまざまな個性や能力、経歴や境遇を持ちながら生きていることにもしっかり目を向けたいと考えています。

「平均値だけで語る科学」からの脱却
 生き物が「種」ごとに生活しているのではなく、「個体」ごとに生活しているのである以上、個体および個体差をしっかり観察することが科学と考えます。種の平均値から遠いものが軽視される理由はないのですから(ヒトにもイヌにも、あることがらに関して平均値や平均像はあるかも知れませんが、「平均的なヒト」や「平均的なイヌ」ばかりがいるということではありませんね)。

かけがえのない価値への共感を
 さまざまな個体の個性やその価値を感じることで、私たちは生命への共感を得ることができると考えています。1個体1個体が、その属する種類やグループの特徴や生き方を継承している、しかもさらに個性を競ってより適応しようとしていることを思うと、1個体1個体が進化という「歴史」を背負った存在であることに気づきます。それがすなわち生き物たちのかけがえのない(失ったらとりかえしのつかない)価値の意味であり、私たちの心を保全に導く原動力でもあるのです。

 調査の結果をいろいろな形で多くの人々に伝えることで、自然を守る活動に賛同していただき、持続的に保全されるシステムを作り上げていくことを究極の目標として、私たちは活動を行っています。
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